ダイハツ、ムーヴ キャンバスなど19万台超をリコール

ダイハツ工業は12月5日、同社の主力車種である「ムーヴ キャンバス」など19万台以上をリコールすることを発表しました。このリコールは、車両の前方サスペンション部分における不具合が原因とされています。最悪の場合、タイヤがパンクして走行不能になる恐れがあるとのことです。

対象車種と製造期間

リコールの対象となるのは、2016年から2018年に製造された以下の6車種・20型式、約19万2000台です。

– ダイハツ
– ムーヴ キャンバス
– ハイゼット
– ハイゼット デッキバン
– スバル
– サンバー
– サンバー オープンデッキ
– トヨタ
– ピクシスバン

不具合の詳細

ダイハツによると、問題の原因はフロントサスペンション部分に使用されているバネ部品（コイルスプリング）の塗料にあります。この塗料の密着性が不足していたため、部品が砂や小石などで傷つくと錆びやすくなり、腐食が進む可能性があるということです。

使用を続けた場合、部品が折れる危険性があり、最悪の場合は折れた部品がタイヤと接触してパンクする可能性があります。この不具合により、走行不能になるケースも懸念されています。

利用者からの報告と対策

利用者から「異音がする」や「乗り心地が不安定」などの報告が複数寄せられたことが発覚のきっかけとなりました。これまでに不具合は608件報告されていますが、この問題に起因する事故は確認されていないとのことです。

ダイハツは、リコール対象の車両について、防錆性を高めた塗料を使用した新しいバネ部品に無償で交換すると発表しました。また、使用者にはダイレクトメールなどで通知を行う予定です。

今年8回目のリコール

今回のリコールは、2024年に入ってからダイハツにとって8回目となります。1週間前にも「ハイゼット トラック」のリコールを発表したばかりであり、同社の品質管理体制に対する懸念が高まっています。

ダイハツの対応が迅速かつ確実に行われることを期待し、利用者の安全確保に向けた取り組みが求められています。